日本書籍を中国へデビュー

年間150冊日本の本を読んでいる中国人です。中国の独自のメディアで中国人向け日本の本を紹介し、半年で1万人フォロワー獲得した。その経験を生かしながら、日本書籍を中国へ展開するメディアやコツなどをメインに記載していきます。

台湾出版社に勧めた一冊の日本の本

台湾出版社から、最近台湾で日本のノンフィクションの本が昔ほど売れないという話を聞いていた。宣伝しても、本のブロガーさんを使ってPRしても予想通りの効果が得られないと聞いていた。

日本のノンフィクションの本は、自分は年間150冊ぐらい日本の本を読んでいるからわかるが、軽いものが確かに比較的に多い。中国の書籍レビューサイト豆瓣を見ると、日本の翻訳書籍に対する多くのコメントは「長々書きましたが、ポイントはわずかの一部」です。

台湾で売れないのも、それは一部の理由ではないかなと思ったりします。

それでも、素敵な本があります!

私はこの台湾の出版社に勧めたのは、

CCCメディアハウスの『もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら』

です。

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ドラえもんの道具いくつかピックアップし、それが実現したら、日本の経済、教育、環境などどのように変化するか、そしてそれに参入できそうな日本企業はどんな会社があるのか、非常に面白く書かれている。

この本を勧めた理由は、

1.私を含めて海外の人からすると、まず、ドラえもんというアニメが有名

2.それの道具の実現した後の予測内容から、日本の経済、教育、社会など現状が見える。日本を知る1冊とも言えるでしょう。

この本は日本でどれほど売れているかわかりませんが、おそらくそんなにベストセラーではないかと思いますが、それでも、数多くの本の中に、私はおすすめの1冊です。

著者はどんな人、日本で売れるかどうかという話はよくあるが、私からすると、まず本の内容はいいかどうかです。これは私の目利きのポイントです。

 

中国のユーザーから日本書籍の問い合わせ

文芸春秋球形の荒野朝日新聞社の大人の友情の問い合わせが自分の運営している日本の本を紹介するサイトに来ました。。中国の人から漫画がないかという問い合わせはわかりやすいが、こういう小説等、そして日本語バージョンを読みたいという問い合わせはなかなか面白いと思った。

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あと植物系の本も···笑

実は、日本語のまま読みたいという問い合わせは結構多いです。それなりのニーズがあると思います。

※「日本原版书」というのは日本語の原作のこと。

中国の人は日本の推理系、ミステリー系の本が大好き

今日、自分が運営している日本の本(中国に翻訳本を出していないのはメイン)を中国人に紹介する公式アカウントに、一人のフォロワーから文藝春秋の『球形の荒野』の問い合わせがありました。

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私が運営している公式アカウントでは、主にノンフィクションの本を紹介していますが、それでも、時々、こういった問い合わせがあります。しかも日本語の書名の問い合わせで、日本語の原本を読みたいそうです。

そういえば、中国の人は本当にミステリー系が好きですね・・・

中国2億ユーザーを有する最大の書籍、映画レビューサイト「豆瓣」には、本が好きで、文化的な素養及び感度が高い人が集まっている。

「豆瓣」のTOP250 本のランキングを見ると、TOP10の中に4つは日本作家。そして4つの中に、東野圭吾の作品は3つを占めている。

NO2 ナミヤ雑貨店の奇蹟

NO4 白夜行

NO6 容疑者Xの献身

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この間、営業面積1万平米以上、15万種類以上の書籍などを扱っている上海最大書店の上海書城へ行った頃、1Fに入った瞬間、東野圭吾の本がたくさん並んでいる風景をまだ覚え入ています。

上海書店から出て、遠くない上海中國大戲院を通ったら、また東野圭吾の音楽劇「信」の巨大ポスターを見かけました。

中国の人は、ミステリー系を本当に大好きですね。日本作家のミステリーの本は人気な理由としては、あくまで自分の推測ですが、ミステリーの本には、綿密なストーリーで魅せる必要があるので、日本の人の独特の繊細な考え方、慎重な性格は、ミステリーの本に十分に生かしたからではないかと思います。

KADOKAWAの『ビジネスモデル2.0図鑑』をどうやって中国人にアピールして5.3万レビューを実現できたのか

先日、中国のTiktokで、Kadokawaの『ビジネスモデル2.0図鑑』を紹介しました▼▼

5.3万レビューを実現しました↓↓

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この本自体は面白いと思います。図鑑の形で様々な業界の企業のビジネスモデルを分析していくので、ビジネスマンは興味を持つでしょう。

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しかし、ほとんど日本の企業などの事例なので、こういう本をどうやって中国人に興味をもってもらうでしょう。

日本の本を中国の人に紹介する時、ただただ日本のYoutuberみたいに長々喋って説明するのはNGです。中国人のすぐPacientを失う傾向があるので、手短に伝えることが重要。

また、中国人が知っていること、興味をもってくれそうなポイントを探す。

本の後半に、中国の「拼多多」という事例を出してビジネスモデルを分析していたのです。

そのページだけ出して、「自慢したいのは、最近日本の人は中国企業のビジネスモデルを研究しているよね」と字幕を付けて発信したのです。

今まで経済発展中の中国はずっと日本の企業はどうしているかを学んで真似しようとしていました。しかし、最近中国は勢いよく急成長してきたので、特にインターネットやスマホ関連の企業、例えばアリババや華為などは日本より早く進んでいてさらにハイスピードでグローバル化を実現できている。

なので、今中国の人の中に、こういった企業に心から誇りをもっているんです。

こういった字幕(キャッチコピー)は、中国の人の心をつかんだキーポイントです。実際、「この本はどこで買えるの?」「この本は中国で売ったらぜったい売れると思う」といったコメントも頂いた。

後は、すこしずつbeing excited BGMです。Tiktokなので、BGMもかなり重要です★

幻冬舎の『モチベーション革命』に、なぜ中国人が興味を持つのか

この間、幻冬舎の『モチベーション革命』を紹介したら、多くの中国の人から「この本はどこで買えますか」、「お金を払うので、日本のアマゾンで買ってくれる?」とかの問合せが結構ありました。

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https://mp.weixin.qq.com/s?__biz=MzIwNTk0OTUxNw==&mid=2247484748&idx=1&sn=b1459d73b007a4a28d0f7b86bb94a503&chksm=97285a6ea05fd37859529cb2551ad31499e7c0cc2e1ca46ce24930b08cfb317898cc628207b4&token=1301183087&lang=zh_CN#rd

 

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近藤マリエさんの整理収納、山下ひでこさんの断捨離などの日本発の実用書は、中国で爆発的に売れていて以来、日本からの実用書の翻訳書は、中国の書店で増えてきた感じがします。日本の独特なものに対する考え方が、ちょうど、豊かになってモノがあふれてきた中国人にウケたからだと思います。

 

しかし、『モチベーション革命』という本は違う。実用系ではない。それでも、中国人が読みたいのはなぜでしょう。

 

『モチベーション革命』では、日本の昔の「肉食系」世帯を今の「草食系」の世帯と比べながら、最初から豊になっている若い人の人生の生きがい、やりがいのポイントは、「お金」、より、「楽しい」「良い仲間」がいるなどが挙げられます。こういった「草食系」の人は、「肉食系」の人の価値観と違って、ただただ仕事をしてたくさん稼ぐということより、好きなことをやることを重視するそうです。

 

 

中国の90年代生まれ(20-30歳)と00年代生まれ(10-20歳)の若い子は、ちょうど中国が急成長で豊になってきた時代に生まれた子供たち。まだ一人っ子政策なので、6つの財布(両親、母側のおばあちゃん、おじいちゃん、父側のおばあちゃん、おじいちゃん)の持ち主です。これらの世帯の人の中には、もちろん、人口の多く競争力が激しい中国では、他の人よりもっとお金持ちになっていい生活したい人はもちろんいるのですが、自分の好きなことをしたい、或いは、好きでは無ければいくらくれてもやらないと思う人もかなり多いです。前、「最近の若人は、いやだと思ったら、その日の仕事まだ終わってないのに、その場で「やめる」と言って去っていくんだよね」という話を中国で聞いたことがあります。まさにそれです。

 

お金より、好きなことをしたいけど、受験に特化した学力偏重の詰込み教育(応試教育)で育ってきたので、「じゃあ、自分が何をやりたいか」となると、迷うことになる・・『モチベーション革命』の最後に、いかに自分の好きなこと、自分の「偏愛」を見つけていくかについて述べていた。これはまさに、今多くの中国の若い人を探したいものです。

 

これは、中国の人は『モチベーション革命』に興味を持ってくれた理由だと思います。

 

ちなみに、今の30代の中国人留学生はよく日本の総合大学へ進学して経済学部や商学部などで勉強していたけど、最近の10代、20代の留学生は、美術系大学に進学して、アートやデザイン、撮影などを勉強する人はだいぶ増えました。ただただ、将来はいい企業で勤めるという30代の思いと違って、好きなこと、興味を持つことを学んでキャリアを積んでいくという思いも、この傾向から見られるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本書籍の『一分で話せ』を求める中国人

少し前『一分で話せ』っていう本を中国で紹介したことがあって、それを指定して読みたいコメントがありました。最近、日本のコミニケーション系の本に求める中国人も多い気がします。

中国にこういう本がない訳ではないですが、日本の独特な繊細な部分で細く解説することと、そしてタイトルの1分という強調性が目をひきつけた理由だと思います。
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