日本書籍を中国へデビュー

年間150冊日本の本を読んでいる中国人です。中国の独自のメディアで中国人向け日本の本を紹介し、半年で1万人フォロワー獲得した。その経験を生かしながら、日本書籍を中国へ展開するメディアやコツなどをメインに記載していきます。

幻冬舎の『モチベーション革命』に、なぜ中国人が興味を持つのか

この間、幻冬舎の『モチベーション革命』を紹介したら、多くの中国の人から「この本はどこで買えますか」、「お金を払うので、日本のアマゾンで買ってくれる?」とかの問合せが結構ありました。

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https://mp.weixin.qq.com/s?__biz=MzIwNTk0OTUxNw==&mid=2247484748&idx=1&sn=b1459d73b007a4a28d0f7b86bb94a503&chksm=97285a6ea05fd37859529cb2551ad31499e7c0cc2e1ca46ce24930b08cfb317898cc628207b4&token=1301183087&lang=zh_CN#rd

 

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近藤マリエさんの整理収納、山下ひでこさんの断捨離などの日本発の実用書は、中国で爆発的に売れていて以来、日本からの実用書の翻訳書は、中国の書店で増えてきた感じがします。日本の独特なものに対する考え方が、ちょうど、豊かになってモノがあふれてきた中国人にウケたからだと思います。

 

しかし、『モチベーション革命』という本は違う。実用系ではない。それでも、中国人が読みたいのはなぜでしょう。

 

『モチベーション革命』では、日本の昔の「肉食系」世帯を今の「草食系」の世帯と比べながら、最初から豊になっている若い人の人生の生きがい、やりがいのポイントは、「お金」、より、「楽しい」「良い仲間」がいるなどが挙げられます。こういった「草食系」の人は、「肉食系」の人の価値観と違って、ただただ仕事をしてたくさん稼ぐということより、好きなことをやることを重視するそうです。

 

 

中国の90年代生まれ(20-30歳)と00年代生まれ(10-20歳)の若い子は、ちょうど中国が急成長で豊になってきた時代に生まれた子供たち。まだ一人っ子政策なので、6つの財布(両親、母側のおばあちゃん、おじいちゃん、父側のおばあちゃん、おじいちゃん)の持ち主です。これらの世帯の人の中には、もちろん、人口の多く競争力が激しい中国では、他の人よりもっとお金持ちになっていい生活したい人はもちろんいるのですが、自分の好きなことをしたい、或いは、好きでは無ければいくらくれてもやらないと思う人もかなり多いです。前、「最近の若人は、いやだと思ったら、その日の仕事まだ終わってないのに、その場で「やめる」と言って去っていくんだよね」という話を中国で聞いたことがあります。まさにそれです。

 

お金より、好きなことをしたいけど、受験に特化した学力偏重の詰込み教育(応試教育)で育ってきたので、「じゃあ、自分が何をやりたいか」となると、迷うことになる・・『モチベーション革命』の最後に、いかに自分の好きなこと、自分の「偏愛」を見つけていくかについて述べていた。これはまさに、今多くの中国の若い人を探したいものです。

 

これは、中国の人は『モチベーション革命』に興味を持ってくれた理由だと思います。

 

ちなみに、今の30代の中国人留学生はよく日本の総合大学へ進学して経済学部や商学部などで勉強していたけど、最近の10代、20代の留学生は、美術系大学に進学して、アートやデザイン、撮影などを勉強する人はだいぶ増えました。ただただ、将来はいい企業で勤めるという30代の思いと違って、好きなこと、興味を持つことを学んでキャリアを積んでいくという思いも、この傾向から見られるでしょう。